校長室だよりN0172
今朝の全校朝会は体育館で行いました。あいさつ、表彰の後、次の様な内容の話を、スライドを映しながらしました。
今日は、みんなが楽しく学校生活を送ることができるようにするためのお話をします。「学校は、だれにとっても楽しいところなんだよ。それは、みんなでつくるんだ!」と校長先生は、いつも言っていますね。ここにいる全員にとって、楽しい場所でなければいけないんです。ここにいるたれかが悲しい思いをするのもだめなんです。
みんなが楽しく学校生活を送るためには、お互いのことを考え、思いやりの気持ちをもって生活することが大切です。そうすれば、みんなが楽しく生活できます。でも、自分のことだけを考えて、相手の気持ちを考えない行動をとれば、自分は楽しいかもしれませんが、だれかが悲しい思いをすることになります。そして、それは「いじめ」につながります。いじめは、人の気持ちを考えない、人間が行う行為の中で「最低」のものです。校長先生は大嫌いです。当たり前ですね。
5年生で、こんなことが起きてしまいました。みんなは、お勉強で「ロイロノート」を使っています。とても便利なものですが、それを使って悪いことをしてしまった子供たちがいます。最初にAさんが、友達の悪口の様なことを、自分が書いたと分からないようにして、ロイロノートの学習カードに書きこみました。当然、書かれたBさんはいい気持ちがしません。でも、だれが書きこんだのかが分かりません。そこで、悪口を書かれたBさんは、友達のCさんに相談し、書きこんだ子を探し始めます。そして、Bさんは、この子だろうと思ったDさんの学習カードを使って、自分で自分の悪口を書きこみました。これが、次の悪いことです。こんなことをせずに、まずは先生に相談してほしかった。そして、Dさんを友達と責め始めます。クラスの子供たちも、Dさんの学習カードだから、Dさんがやったと思うのは当たり前ですね。責められたDさんは「自分はやってない」と何度も言いましたが、「だって、この学習カードはあなたのでしょ」と言われ、Bさん、Cさんから責め続けられました。その後、履歴を調べた結果、やはりDさんは、何もやってはいなかったことが分かりました。何もしていないのに、やったでしょと責められて、悲しかったでしょうね。悔しかったでしょうね。疑われて、ものすごく心が傷ついたでしょうね。
みんな考えてみてください。たった一人の子がやった悪いことが、何もやっていない子をとっても悲しませてしまいました。学校に行きたくなくなるでしょうね。それをしてしまった子は、こんなことにはなるとは思って思っていなかったのでしょう。悪ふざけの気持ちでやったのでしょうが、想像する気持ちが欠けていますね。そして、悪口を書きこまれてしまった子も、嫌な思いをしたのは分かりますが、勝手にやった子を決めつけて、やはり悪いことをしてしまい、何もしていない子を、ものすごく悲しませてしまいました。悲しくなるだけではなく、心が傷ついたでしょうね。もっと、別の方法で解決するべきでした。
みんなの使っているIPADやロイロノートは、学習のための大切な道具であって、決して人の気持ちを悲しませるものではありません。今回、この道具を使って悪いことをしてしまい、この中にいる何もしていない一人の子を悲しませ、心を傷つけてしまうことになりました。その子は何もしていないのに、学校に来たくなくなるほど、悲しい思いをしたのです。こんなことは、絶対にあってはいけません。とても大切なことなので、全校の子供たちに話しました。二度と、人の気持ちを悲しませるためにIPADやロイロノートを使ってはいけません。だれにとっても安心して過ごせる一小にするために、だれ一人として傷つけてはいけません。だれ一人として悲しい思いをさせてはいけません。
人は失敗をします。校長先生も失敗をします。大切なことは、失敗から学ぶことです。そして、同じ失敗をしないことです。周りの人は、他人ごとと思わずに、自分ごととして、人の失敗から学ぶことが大切です。だから、だれがそれをしたのか、その人を探すことは意味がありません。そんなことは決してしてはいけません。そんなことより、自分はその間違いをしないことが大切です。「学校は、だれにとっても楽しいところなんだよ。それは、みんなでつくるんだ!」そんな一小をみんなでつくっていきましょう。
保護者の皆様、学校では様々なことが起こります。今回は、一人の子を悲しませ、心を深く傷つけてしまいました。どうすれば、こんなことにならなかったのか、お子さんと一緒に自分ごととして考えていただきたいと思います。そして、失敗から学び、学ばせていただきたいと思います。
更新日:2025年12月22日 10:19:33